Element.querySelectorAll()

ElementquerySelectorAll() メソッドは、静的な (ライブではない) NodeList で、メソッド呼び出しの時点でそのオブジェクトの子孫にあたる要素のうち、一連のセレクターに一致するもののリストを返します。

構文

elementList = parentNode.querySelectorAll(selectors);

引数

selectors

照合する 1 つまたは複数のセレクターを含む DOMString。この文字列は妥当な CSS セレクターでなければならず、そうでない場合は SyntaxError 例外が発生します。セレクターの仕様と要素の識別の詳細は、セレクターを使用した DOM 要素の指定を参照してください。複数のセレクターを指定する際は、カンマで区切ります。

メモ: 標準の CSS 構文の一部ではない文字は、バックスラッシュ文字を使ってエスケープしなければなりません。 JavaScript でもバックスラッシュによるエスケープが使われているため、これらの文字を使った文字列リテラルを記述する際は、特に注意する必要があります。詳細は Escaping special characters を参照してください。

返値

ライブではない NodeList で、指定されたセレクターの 1 つ以上に一致する子孫ノード 1 つに対して 1 つずつの Element を含みます。

メモ: 指定された selectorsCSS 擬似要素を含む場合、返されるリストは常に空になります。

例外

SyntaxError

指定された selectors の構文が妥当ではない。

データセットセレクターと属性セレクター

<section class="box" id="sect1">
  <div class="funnel-chart-percent1">10.900%</div>
  <div class="funnel-chart-percent2">3700.00%</div>
  <div class="funnel-chart-percent3">0.00%</div>
</section>
// データセットセレクター
const refs = [...document.querySelectorAll(`[data-name*="funnel-chart-percent"]`)];

// 属性セレクター
// const refs = [...document.querySelectorAll(`[class*="funnel-chart-percent"]`)];
// const refs = [...document.querySelectorAll(`[class^="funnel-chart-percent"]`)];
// const refs = [...document.querySelectorAll(`[class$="funnel-chart-percent"]`)];
// const refs = [...document.querySelectorAll(`[class~="funnel-chart-percent"]`)];

一致するもののリストの入手

NodeList"myBox" 要素の中にあるすべての <p> 要素を取得するには、次のようにします。

var matches = myBox.querySelectorAll("p");

次の例では、文書内にあるすべての <div> 要素のうち、 "note" または "alert" のいずれかのクラスを持つもののリストを返します。

var matches = myBox.querySelectorAll("div.note, div.alert");

ここでは、文書の <p> 要素のうち、直接の親要素が <div>"highlighted" クラスのものであり、それが ID が "test" であるコンテナーの中にあるものの一覧を取得します。

var container = document.querySelector("#test");
var matches = container.querySelectorAll("div.highlighted > p");

次の例では属性セレクターを使用して、文書内の <iframe> 要素のうち "data-src" という名前の属性を持つもののリストを返します。

var matches = document.querySelectorAll("iframe[data-src]");

こちらでは、属性セレクターを使用して、ID が "userlist" の要素の中にあり、"data-active" 属性を持ち、その値が "1" であるリスト項目のリストを返しています。

var container = document.querySelector("#userlist");
var matches = container.querySelectorAll("li[data-active='1']");

照合結果へのアクセス

一致した要素の NodeList が返されると、配列と同様に調べることができます。配列が空であれば(つまり、 length プロパティが 0 であれば)、一致するものが見つからなかったということです。

それ以外の場合は、標準的な配列記法でリストの内容にアクセスすることができます。次のような一般的なループ文を使用することができます。

var highlightedItems = userList.querySelectorAll(".highlighted");

highlightedItems.forEach(function(userItem) {
  deleteUser(userItem);
});

メモ: NodeList は、厳密には配列ではありません。つまり、slicesomemap などの配列メソッドを持っていません。これを配列に変換するには、 Array.from(nodeList) と実行してください。

ユーザーのメモ

querySelectorAll() は、多くの JavaScript DOM ライブラリーとは動作が異なり、意図しない結果をもたらすことがあります。

HTML

入れ子になった 3 つの <div> ブロックを持つ HTML で考えてみましょう。

<div class="outer">
  <div class="select">
    <div class="inner">
    </div>
  </div>
</div>

JavaScript

var select = document.querySelector('.select');
var inner = select.querySelectorAll('.outer .inner');
inner.length; // 1 です。0 ではありません!

この例では、 ".outer .inner""select" クラスのついた <div> の中で選択すると、 ".inner" クラスは .outer が検索が行われた基底要素 (".select") の子孫でないにもかかわらず、見つけることができます。既定では、 querySelectorAll() はセレクターの最後の要素が検索範囲内にあるかどうかだけを確認します。

:scope 擬似クラスを使うと、基準となる要素の子孫だけが一致するようになり、期待される挙動を取り戻すことができます。

var select = document.querySelector('.select');
var inner = select.querySelectorAll(':scope .outer .inner');
inner.length; // 0

仕様書

Specification
DOM Standard
# ref-for-dom-parentnode-queryselectorall①

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser

関連情報